News Detail

Media

「NARASIA Q Vol.6」に、チームラボ猪子

アジアは未来が大好きだ
ウルトラテクノロジスト集団チームラボの海外ワークス


最新のデジタル技術を駆使したアート作品を国内外で発表し、
世界的な注目を集めるチームラボの活動。
アジア各国をまたいで展開する各プロジェクトの近況と
伝統とテクノロジーをたえず往還するクリエイティブの展望を
代表の猪子寿之氏にきいた。

 現在は20世紀的な価値観と21世紀的な価値観が共存している。一般的には農業革命、産業革命に続く第3の革命として情報革命が語られるが、情報社会の黎明期と比べても価値規準はすでにだいぶ変化してきている。たとえ産業革命後の社会に乗り、成功したように見える国でも、情報社会においても引き続き主体になれるとは限らない。20世紀に経済的な繁栄を謳歌した国も、不遇な状況にあった国にも、等しく波が訪れているが、むしろ前世紀的な成功体験にしばられていない国々に有利な条件が揃っている。20世紀を知らない国のほうが、抵抗なく未来を引き受けている。

 公の会議の際に日本では、紙のメモ帳とペンを出す。ノートパソコンを出すのはなぜか、失礼な空気がある。東南アジアに行くと、非常にフォーマルな会議や会談でも官僚がタブレット端末でメモしているのに驚く。普通に考えると、例えば議事録をノート端末やタブレットでとった方が、同席した人々と瞬時に情報を共有できる。紙のメモ帳とペンで議事録を書くという行為は、同席した人々と瞬時に共有できず、非常に自己中心的な失礼な行為である。にも関わらず日本で会議でノートパソコンやタブレットを出すのは失礼で、紙やペンの方が礼儀正しいという空気があるのは、端に20世紀に、紙やペンを使ってたからだけである。20世紀に成功しすぎて20世紀が大好きすぎて新しい時代が大嫌いな日本。当然ならが、20世紀よりも21世紀の方が好きな他のアジア。アジアは未来を肯定している。

 iPhoneの旧バージョンが発売された当初はボタンアイコンのデザインは立体的だったが、昨年発売された新しいモデルでは陰影のないフラットな表現になっている。アップルのデザイン部門を統括するジョナサン・アイブによると、十分にデジタルが浸透してきたため、あえて物理世界の現象を再現しなくてもよいと判断したという。この話にも象徴されるように、20世紀以前を前提として構築する段階から、新たな時期に差し掛かっているのではないか。狩猟中心の縄文人が弥生人の農耕中心社会にシフトできなかったように、20世紀的な価値観は滅びるしかないのか。日本にももっと新しい価値に関心をもち、未来を好きになってほしい。
(本文より抜粋)

NARASIA Q Vol.6(奈良県)
2014年1月24日(金)

CONTACT

制作のご依頼・ご相談・お見積もり

お問い合わせ

RECRUIT

エンジニア、ディレクター、デザイナー、アルバイト募集中

採用について