特集「言葉とコミュニケーションの技術」
非言語が言葉を必要とするとき
数々のインスタレーション企画にかかわってきた猪子氏自身は、言葉というものをどのように捉えているのか。「もちろん非言語のコミュニケーションであるインスタレーションですが、タイトルやコンセプトを言葉で表現しなければ、そもそも最初の関心を持ってもらえません。しかし、より言葉がインスタレーションで重要な役目を果たすのは、実施したプロジェクトの成功した点、おもしろかった点を抽象化するとき。インスタレーションにおける数式・方程式のような“法則”を言語化することで経験が蓄積され、新たなプロジェクトを考える際のヒントとして、ほかの人とも要点を共有することができるのです。そして、インスタレーションのように形ののこらないアイデアにとって、言葉を介した記録が重要だと考えています」と語る。
(本文より抜粋)

宣伝会議(2013年10月号/宣伝会議)
2013年9月1日(日)