ソリューションプロジェクトマネジメント
「ユーザーファースト」を問い続ける。役割を固定せず組織課題にも挑むSE出身ソリューションカタリスト

メンバーインタビュー

2025.12.11

チームラボのさまざまなプロジェクトにおいて、企画や要件定義からクライアントとのコミュニケーション、プロジェクト管理までを担うソリューションカタリスト。今回は、外資系SIerで経験を積んだ後にチームラボに入り、ソリューションカタリストとして幅広いプロジェクトに関わっているメンバーにインタビューしました。


武者大樹 / ソリューションカタリスト

・大手外資系SIerで、システムエンジニアやITコンサルタントとして従事

・2015年にチームラボに入り、ソリューションカタリストとして「ビックカメラアプリ」「and ST(アンドエスティ)アプリ」や「郵便局アプリ」など多数の大規模プロジェクトを担当

・現在はカタリストの組織作りに関わるなど、プロジェクト以外の取り組みも行っている

チームラボに入る前-SE、ITコンサルを経て、カタリストへ

— まずは、チームラボに入る前の経歴について教えてください。

新卒で入社したのは外資系SIerです。主に製造業のクライアントを担当し、業務プロセス改革などに携わりました。入社当初はシステムエンジニア(SE)からスタートし、プロジェクトマネージャー、ITコンサルタントと、約6年半の間で立場は徐々に変わっていきました。


このキャリアを選んだのは、学生なりに「今後デジタル化が進んでいく社会のなかで、より良い未来をつくる仕事をしたい」と考えたからです。まずはSEとして、プログラミングスキルとものづくりの仕組みを学びました。そのうえでコンサルタントへとシフトし、「何をつくるか」を決める仕事へと進んでいきました。


— なぜ転職を考えるようになったのでしょうか?

転機となったのは、2011年の東日本大震災です。当時私が携わっていたのはBtoBの業務システムで、自分の親や友人といった一般ユーザーが使うものではありませんでした。私が東北出身ということもあり、ふと「自分がつくっているものは、世の中の役に立てているだろうか?」という思いがよぎりました。仕事にはやりがいを感じていましたが、「身近な人や、もっと広く世の中の多くの人が使うものをつくりたい」という思いが強くなり、転職を考えるようになりました。


転職活動に向けての情報収集は2013年頃からはじめました。エージェントにチームラボを勧められたものの、当時はよく知らなかったし、アートの側面がフィーチャーされていたので、「この会社で自分にできることなどあるのだろうか?」と感じていました。


でも、実際にチームラボがつくっているものを調べてみると、一般ユーザー向けのアプリやWebサービスの実績が豊富で、話題になっているものも多く、自身の思いに照らした時に最もマッチしていると考えるようになりました。

— やりたいこととマッチしていたのが、チームラボに入る決め手になったのでしょうか?

そうですね。あとはもう一つ、「人」の魅力です。テレビ番組で代表の猪子の話を何度か聞いたのですが、考え方や思想がとても興味深くて、「この人の会社で働きたい!」と思いました。

また、取締役である堺の人柄や会社に対する情熱、自分と同年代の社員が裁量を持って生き生きと働く姿にも惹かれ、一緒に働きたいという思いが強まりました。


実は、一度目の面接ではご縁がなかったのですが、面接後にチームラボへの熱量が上がりきっていたため、「もう一度面接を受けさせてほしい」と頼み込んだという経緯があります。ありがたいことにチャンスをいただき、無事チームラボに入社することができました。それ以来10年間カタリストとして働いています。

チームラボに入った後-柔軟に役割を変えながらプロジェクトに貢献する

— 入社してから現在に至るまで、業務内容や立場はどのように変化してきましたか?

前職で関わっていたのは業務システムが中心で、一般ユーザー向けのアプリやWebサービスをつくった経験がなかったため、先輩のカタリストに教えてもらいながら、ユーザーファーストな考え方について学んでいきました。一方で、前職で身に付けたシステム開発の知見は、エンジニアやクライアントと会話する際に実現可能性を考慮して意見ができるという点で、大いに役立ちました。


現在の働き方としては、役割を固定せず、案件に合わせて臨機応変に対応しています。前職で言うコンサルタントのように企画の上流から携わり、デザイナーと一緒にプロダクトのコンセプトやロードマップを考えクライアントの経営層にプレゼンしたり、ワイヤーフレームの作成を行うこともあれば、プロジェクトマネージャーのようにプロジェクト管理を行ったり、エンジニアと連携してシステムの具体的な仕様を考えることもあります。また最近は、プロジェクトの規模も大きくなってきており、大規模プロジェクトのマネジメントを任されることも増えてきました。カタリストは、一つの領域のスペシャリストになるよりも、幅広い領域で活躍できるジェネラリストであるべきと考えているため、参画するプロジェクトやその時の状況、その瞬間瞬間に応じて必要なポジションを担うようにしています。


— これまでに関わったプロジェクトの中で、印象的だったものを教えてください。

一つは、株式会社アダストリアのファッション通販サイト「and ST(アンドエスティ)」のECアプリのプロジェクトです。2017年のリニューアルの際にカタリストとしてプロジェクトに参画し、それ以来ずっとお付き合いの続いているクライアントです。


and ST(アンドエスティ)アプリ



クライアントには売上向上という明確な目標があり、そのためのアイデアもたくさんお持ちでした。私はそれらを使いやすい形でプロダクトに落とし込むべくワイヤーフレームを書いて仕様を決めたり、デザインや開発のディレクションを担当し、二人三脚でプロダクトを育てていきました。その結果、クライアントの事業も右肩上がりで成長していき、アプリ経由の売り上げの貢献度も年々上がり続けています。その成長に貢献できたこと、そしてクライアントと深いパートナーシップを築けたことなど、大きな達成感を感じています。


もう一つは、最近携わっている「郵便局アプリ」をはじめとする株式会社JPデジタルとの大規模プロジェクトです。

郵便局アプリ/ゆうID/デジタル発券機



プロダクトをよりよくするために手を動かすだけではなく、チームラボ内だけでも100名近いメンバーが関わっているチームのメンバーマネジメントや、プロジェクト内のルール作り・大小さまざまな課題解決など業務は多岐に渡ります。これだけの規模になると、まるで小さな会社を経営しているかのような感覚に近いのかもしれません。各メンバーがそれぞれに見合った仕事ができているか、気持ちよく働けているかを気にかけ、みんなが楽しんで仕事に臨める環境をつくれるように日々取り組んでいます。

カタリストの仕事-「ユーザーファースト」。そのためには議論も恐れない

— カタリストとしてクライアントやメンバーと対峙する際に、武者さんが大切にしていることは何ですか?

仕事の根幹にあるのは「ユーザーファーストで考えること」です。クライアントのビジネスや、その競合となるサービスを理解した上で、どうしたらよりユーザーにとって使いやすいかを徹底して考えているため、時にはクライアントと議論になることもあります。私一人ではなく、デザイナーやエンジニアと議論を重ねたうえで「絶対にこうした方が良い」と思うのであれば、簡単に折れずにしっかりと主張すべきだと考えています。


クライアントはそのビジネスのプロとして実現したいことを、私たちはプロダクト作りのプロとしてユーザーやプロダクトにとって良いと思うことを主張し、恐れずにクライアントと議論することで、初めてより良いものづくりができるのではないでしょうか。


この「ユーザーファースト」の思想は、堺や先輩たちの姿勢を見て、自然と自分の中に根付いていきました。今では私自身も後輩に対して、「これは誰のため?」「本当にユーザーにとって使いやすいの?」といった言葉を、先輩たちと同じように繰り返しています。このような考え方が共に働く経験を通じて自然と伝承されているのが、チームラボのすごいところだと思います。

チームラボの働き方-若手も裁量を持つフラットな組織を、より働きやすくするために

—チームラボの組織や働き方の中で、武者さん自身に合っていると感じる点や気に入っている点はありますか?

チームラボには部署がなく、上司・部下といった役職もありません。誰もが取締役の堺から直接レビューを受ける機会がありますし、若手のカタリストも私に気軽に声をかけてくれます。この開かれた風通しの良い環境は、とても気に入っています。


また、若手のうちから裁量が与えられることも大きな特徴です。年齢や年次に関わらずクライアントと直接やり取りし、意思決定するよう求められます。当然責任も大きくなるわけですが、事前にレビューすることや、問題が起きそうになった時にサポートしてあげることが自分に求められている役割の一つと考えています。


ただし、フラットな組織のためいわゆる固定のレポートラインがなく、困った時にプロジェクト以外のメンバーだと誰に相談したらいいか迷うこともあるかもしれません。そのためプロジェクト以外のメンバーとも普段からコミュニケーションをとったり、こちらから声をかけてあげる機会を作るように心がけています。


—そういった組織としての課題を解決するために、他に取り組んでいることはありますか?

ここ数年、カタリストのメンバーをサポートする仕組みをつくる活動を積極的に行っています。カタリストが心理的安全性を感じながら働ける仕組みづくりを考える「カタリストSDGs」プロジェクトに参加して、カタリスト同士のつながりを増やすための1on1の制度を作ったり、「カタリストラジオ」という社内ポッドキャストの立ち上げも行いました。これは一部に閉じられていた情報を、広く伝えるための取り組みです。

このラジオでは、新しい案件の問い合わせ内容や最近リリースしたプロジェクトの情報を共有したり、ゲストを呼んで自己紹介してもらうコンテンツなどを配信しています。誰が何をやっているか、何が得意かがわかりやすくなり、気になっているプロジェクトや、今まさに自分が抱える課題を乗り越えたプロジェクトの担当者に、声をかけに行けるようなつながりをつくり出したいという思いがあります。


こうした活動を通して、私自身も若手メンバーから相談を受けることも増えており、彼らの悩みを聞いて解決のために動くことに大きなやりがいを感じています。現在の私の目標は、チームラボのメンバーがより働きやすく、働きがいを持てる環境をつくること、そして、チームラボをより強い組織にすること。自らの経験を活かして、メンバーにポジティブな影響を与えていければと思っています。


どんな個性も強みになる。チームラボを支える多様性

—チームラボで働く醍醐味は何ですか?

クライアントに言われた通りにつくるのではなく、「何をつくるか」の議論から関われる環境がある点でしょうか。たとえクライアントが「これがいい」と言ったとしても、必要であれば意見し、クライアントのパートナーとして一緒にものづくりができるのは、チームラボならではだと感じています。


クライアントの業種も多岐に渡るため、本当に幅広いプロダクトに携わることができます。さまざまなことに好奇心を持ってものづくりをしたい方は、きっと楽しめるはずです。


また、この10年、プロジェクトで求められるスキルや、会社組織の中で自分に求められる役割が、チームラボという会社の成長に伴って変化しているのが私のキャリアでした。転職せずともキャリアチェンジが実現できているのは、非常に面白いですし、これからどんな変化が起こるのかも、とても楽しみです。


—最後に、チームラボのカタリスト職に興味を持っている方へ、メッセージをお願いします。

チームラボのカタリストには、システムに強い人、ユーザーのことを考えるのが得意な人、とにかくものづくりが好きな人、人を巻き込むのが上手な人など、本当に多彩なバックグラウンドや強みを持った人がいて、それぞれの個性を活かしながら活躍しています。「自分の得意なことがチームラボにマッチするだろうか?」と心配する必要はありません。むしろ多様性が広がることで、会社組織として強くなれると考えています。


特に、私のようにSIerなどのIT企業出身でシステム開発に従事してきた方は、その経験を活かせるはずです。新しい技術を積極的に取り入れたり、無駄を省いて、どれだけシンプルにできるかという挑戦ができるのも、売上目標を持たず、とにかく良いものを作ることが良しとされるチームラボで働くことの醍醐味の一つだと思います。


複雑な業務や複雑なシステムも、ともすると現行踏襲から考えがちですが、そもそもあるべき業務やあるべきシステムから考えていくことで、現状のシステムを効率化するよりも結果的に効率化され、ユーザーが使いやすいサービスができると考えています。システムについての知見がある方で、この先、より自分の幅を広げていきたい方は、是非一度チームラボを検討してみてください。

ソリューションカタリスト募集中!

いかがでしたでしょうか?

今回のインタビューでは、SE・ITコンサルタントの経験を活かし、チームラボで「ユーザーファースト」なプロダクト開発を追求するカタリスト、武者大樹さんのインタビューをお送りしました。


エンジニアとして開発経験やその知見を活かしながら「何をつくるか」という上流からプロジェクトに関わりたい方。そして、クライアントと対等なパートナーとして、ユーザーのためになるものづくりを追求したい方。チームラボのソリューションカタリストとして一緒に働きませんか?

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